いきてみた

「来年は無理でしょう。」との余命宣告を受けてから、2年が経ちました。がんと付き合いながらのゆるい日常を描いています。

朝の電話

その日は大切な仕事があり、いつもより早く出る必要があったので、起きるのも早かった。


「リーン リーン」


電話が鳴る。


この時間に?


見知らぬ番号に、こちらからは名乗らず用心しながら出てみると、婦人科の病院の婦長さんからだった。


「先日の結果が出たのですぐに病院に来てください。今日何時に来られますか?」


「今日は仕事なので…。明日は病院お休みですよね?明後日なら行けると思います。」


反射的に質問に答えると、少しの間のあと


「…通常、このような電話をかけることはありません。」


という婦長さんの暗い声。


…ですよね。


1週間くらい後に聞きに来てくださいと言われてたのに、遥かに早い日程で朝から婦長さん直々に電話って。



そっか…。

私がんなんだなあ。



自分ががんだと知った瞬間でした。